洋上風力発電の市場拡大
再エネ需要を電線業界も注視
経済産業省は11日、浮体式洋上風力発電の実証実験2案件について、海域と事業者を採択した。ともに1万5千kW超の出力規模で、浮体式では世界最大級となる。洋上風力発電に向けては、住友電工が欧州に電力ケーブルなどの納入実績があり、古河電工は25中計の注力分野に再生可能エネルギーを挙げ、エネルギーインフラ事業の拡大を見込んでいる。再生可能エネルギーへの移行に、既に電線業界も動いている。
各キャプスタンが張力を制御するノンスリップ型
東京ビッグサイトで開催された「第36回ものづくりワールド東京」が開催され、構成展の「第29回機械要素技術展」には、電線業界からも、エフ・エー電子、イグス、丸文、日本製線などが出展した。中でもエフ・エー電子は、極細線用ノンスリップ型伸線機や、卓上型の巻出・巻取装置を実演展示した。
裸銅線が北中米で回復
財務省がまとめた輸出入通関実績によると、23年度(23年4月〜24年3月)の輸出は12万2千340d(前年度比0.9%増)で4年連続でプラスとなった。裸銅線と絶縁電線ケーブルはプラスで、他3品種はマイナスとなった。光ファイバケーブルと光ファイバは、米中を中心にインフラ投資抑制が顕著で大幅減となった。
太陽光発電による創エネで「ZEB」を取得
ヒロセ電機は13日、福島県郡山市に新郡山工場を竣工したことを発表した。敷地面積は約1万4千435坪、建築面積は約6千850坪で、竣工式は6日に行われた。同工場の建屋設備は環境に配慮されており、事務所「建屋設備」で50%。工場「建物設備」で30%の省エネを実現している。また、太陽光発電による創エネが取り組まれており、BELS認証における「ZEB」(Net Zero Energy Building)を取得した。
建設・電販は30万d台を回復
日本電線工業会がまとめた23年度(23年4月〜24年3月)の銅電線主要7部門出荷実績によれば、合計は61万9千499dで前年度比で横ばいとなった。部門別では通信、電力、建設・電販がプラスに転じ、自動車はプラス幅を増やした。コロナが5類に移行し市場の復調がみられた。
九州大学、産業技術総合研究所、FFJ社と共同で応募
SWCCは18日、「革新的電動推進航空機に向けた超電導システムの開発」が、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)から研究開発事業の実施予定先として採択されたと発表した。今回のNEDOプロジェクトでは、27年3月までに2MW用推進システムの開発を予定。将来的には認証試験をクリアし、単体で小型航空機の推進システムを構成できるようになる。
安定したミリ波通信環境を、安価で実現
NECは17日、Beyond 5G/6Gに向けて、安定したミリ波通信ネットワークを安価に構築することが可能な1-bitファイバ伝送方式の光ファイバ無線システムを開発し、その実証に成功したことを発表した。1-bitファイバ伝送方式は、高周波アナログ信号を1-bitパルス信号に変換してファイバ伝送する方式で、フィルタを介すことで、所望のアナログ信号を再生することができる。